信頼できる不動産仲介業者を選ぶ10のチェックポイント

信頼できる不動産仲介業者を選ぶ10のチェックポイント

中古物件を購入する時に、適切な不動産仲介会社を選ぶための10のチェックポイントです。仲介会社や担当者によって、ファイナンス、建物、不動産に関する知識は大きな差があります。大きな買い物ですから、信頼できる人を選びたいですね。
1. 紹介される物件が両手取引のものばかりでないか
紹介される物件の売主側の仲介業者を確認してみてください。両手取引(売主側と買主側の仲介業者が同じ場合)の物件ばかりを紹介されたり、一押しされる場合は、本当に買主のために物件を紹介してくれているか考えてみる必要があります。

両手取引の場合は、買主からの仲介手数料だけでなく売主からの仲介手数料も入るので、仲介業者の売上が2倍になります。買主の利益より自社の利益を優先していないか、注意が必要です。
2. 特定のリフォーム会社を強く勧められないか
建築・リフォームの請負営業をしていたり、紹介料としてバックマージンをもらっている場合、特定のリフォーム会社を勧められることがあります。買主にとって適切な提案をすべきであって、自社の利益を優先するようなことがあってはなりません。
3. 物件価格の妥当性を調査してくれるか
きちんとした仲介業者なら、類似物件の取引事例や分譲時の価格などから、現在の物件の適正価値を判断し、価格が妥当であるかどうか、その理由も含めてアドバイスをしてくれます。客観的な事実を元にきちんと説明してくれるか、主観で判断されているか、見極めることが重要です。
4. ライフプランシミュレーションをしてくれるか
ファイナンスについての知識が豊富な仲介業者なら、お子様の教育からセカンドライフまでを含めた生涯の収支計画から、フラット35を含めた適切なローンアドバイスをしてくれるはずです。収支計画を鑑みずに購入を急かされる場合は、仲介業者の変更を検討すべきでしょう。
5. 建物に関する知識は豊富か
1981年6月の建築基準法改訂による旧耐震基準、新耐震基準の違いや、木造住宅の耐震性に影響する2000年6月の建築基準法の改正も含め、どの耐震基準に該当しているかはもちろんですが、それ以外にも、検査済証がない増改築がないか、建ぺい率、容積率オーバーがないかなど、きちんと説明してもらえるでしょうか。

既存適格でない場合は、将来の資産価値に影響する可能性がありますので要注意です。
6. 住宅診断についてアドバイスしてれるか
せっかく購入した物件も、住んでみたら雨漏りや水漏れがあったり、シロアリが巣食っていたり…といった問題が見つかることがあります。そこで、購入前にホームインスペクションや建築士による住宅診断を行うなど、事前にチェックができる制度があります。また、万が一購入後に問題が発覚した場合ために、住宅瑕疵保険の制度もあります。

これらの制度について、購入前にきちんとアドバイスをしてくれる仲介業者を選ぶことで、欠陥住宅のリスクを回避できます。
7. 適切なリフォーム、メンテナンスアドバイスをしてくれるか
建物の工法、構造によっては、リフォームの可変性が大きく異なります。また、建築時期によってメンテナンスが必要な時期や費用も違ってきます。購入してからリフォームの費用が想像以上だった、といったことがないように、適切なアドバイスをしてくれる仲介業者を選びましょう。
8. 物件所在地についてのリスクを開示してくれるか
不動産に関する知識が豊富な仲介業者なら、公的書類(ハザードマップ等)を利用して、自然災害リスクや地盤のリスクを調査して開示してくれます。また、都市計画のマスタープランを調査し、将来の資産価値に影響する可能性がある点を説明してくれます。
9. 将来の資産価値について意見具申をしてくれるか
国土交通省が報告している「住宅の資産価値に関する研究」や、各地方公共団体が持つ都市計画マスタープランなどから、将来の資産価値についての意見具申をしてくれることがあります(あくまで、担当者の個人的見解であって、将来の資産価値を保証するものではないでしょうが)。
10. ネガティブ情報をきちんと開示してくれるか
買主のことを本当にきちんと考えてくれる仲介業者でしたら、物件のネガティブな情報もきちんと開示してくれることでしょう。良いことばかりしか言われない場合は、買主の利益よりも自社の利益を優先していないか、よく考えてみる必要があります。